むさしの・多摩・ハバロフスク協会はシベリア・タイガを守っています
「2014 植林ボランティアツアーinハバロフスク」の報告
ヴェスチ・ハバロフスク番組
記者:エレナ・パルフョウノワ
カメラマン:ロマン・マトベエフ
翻訳:ウラジミル・オルロフ
ヘフィツィルの友好の森に、針葉樹の新しい1ヘクタールが増えました。むさしの・多摩・ハバロフスク協会のボランティアが千数百本のチョウセンゴヨウを植えました。 日本のボランティアとハバロフスクの住民がヘフィツィルに姿を現したのは偶然ではありません。1ヘクタールもの土地にチョウセンゴヨウを植えるのが目的です。 伝統になったこの植林は絶えずに14(16)年にわたって行れています。ボランティアの中には、環境運動のベテランもいれば、初心者もいます。 その初心者のために営林署の専門家から簡単な説明があります。
営林署長:「根元をこのように伸ばして、植えたら周りを足で踏んで下さい。」
林光子さんは77歳で、ハバロフスクへ植林にみえたのは4回目です。
林光子さん:「日本では動物を中心にしたボランティア活動を実施しています。動物、植物、人間我らはみんな自然の一部で、このような付き合いをいつも楽しんでいます。それに、こちらへ来るたびに、ここの空気を吸ったら若くなったかのように感じています。」
ボランティアの中に畠山重篤さんがいます。普段は漁師をしており、子供の時から海で過ごしています。彼は森林と海の繋がりという、これまで知られていなかったことを理解し、この発見についてを本を書いて、世界中で有名になりました。現在畠山さんは(2012年国連に選ばれた)「フォレストヒーロー」と呼ばれています。 畠山さん:「簡単なことです。太平洋の魚が豊富なのは極東の森林のおかげです。つまり、極東で雨が降って、栄養物質のある水がアムール川を通して海洋まで運ばれます。こちらの森林から出る水が、海で取る魚に対してはとても大切なのです」。
ですから、畠山さんは今日のような植林に参加を望むのです。最初の友好の森が生まれたのは14(16)年前のことで、その期間にわたって数万本の苗木を植えました。
安藤栄美団長:「今年は様々なボランティアが参加しています。12歳から80歳までの人がおり、それぞれ別な動機を持っています。ある人はロシアに関心を持ったから、ある人は環境問題の解決に貢献したいからです。」
尚、日本のボランティアは自費でハバロフスクに来て、緑の募金が支給する資金で苗木を買い取ります。
デニソフ部長:「3年生の苗木は約5ルーブルで、5年生は10ルーブルとなります。」
この地域に松林ができるのに、約70年ぐらいかかるでしょうから、その美しさを評価できるのは今のボランティアのお孫さんたちでしょう。
ノボスチ番組
記者:ポリナ・パニコワ
カメラマン:ビクトル・カザロフ
翻訳:ウラジミル・オルロフ
2014年5月6日、日本のボランティアがナナイ区で3000本以上ものチョウセンゴヨウを植えました。東京のボランティア(NPO法人むさしの・多摩・ハバロフスク協会)がハバロフスク地方で植林活動を実施するのは、16年目です。この事業は自費で行われ、環境保護を目的にしています。
四津啓さん「日本語で、これはチョウセンゴヨウといいます」。
チョウセンゴヨウの優良苗木を1ヘクタールの土地に植えます。土地を準備したのは営林署です。何人かのボランティアは、今日初めてスコップで穴を掘って植樹をします。
佐藤兄弟:「ぼくたちは、初めてロシアに植林に来ました。自然がとてもきれいですが、ちょっと寒いです」。
林光子さん:「私は主人とともに日本の動物園でボランティア活動をしていますが、現在退職して自由な生活を送っています。」
代表団には15名のボランティアがおり、学生、年配の方、日本の森林基金の人もいます。この基金が極東ロシアばかりでなくオーストラリアやアジア諸国などで植林ツアーのスポンサーとなっています。
安藤栄美団長:「私たちは、緑の募金の補助金や一般の日本人からの寄付で苗木を買います。植林は、大切なことだと思います。」
ところで、育苗所で育てられた苗木の値段は1束約1500ルーブルです。日本のボランティアは今年3000本の苗木を植えます。この活動は1998年に始まり、現在若い木はヘフィツィルやボロネジで育っています。
ここが、昨年と一昨年に日本のボランティアがチョウセンゴヨウを植えた所です。苗木は数センチぐらい成長してきました。枯れた苗木も目に立ちますが、定着した苗木は完全な樹木になるのに少なくとも50年かかるでしょう。
専門家の話によれば、日本のボランティアの援助が必要であるといいます。極東のチョウセンゴヨウ林の面積が2倍以上減っている一方です。主な原因は強烈な伐採です。そのため、2010年からロシア全土でチョウセンゴヨウの伐採が禁止されています。
ボルトルシコ局長:「過去はここの周辺にチョウセンゴヨウ林がありました。現在ご覧のとおり、全部伐採してしまいました。当時の多くの森林コルホーズが木材調達事業を行ったためです。」
チョウセンゴヨウの植栽を済ませるのに1時間もかかりませんでした。来年、苗木の生長を調べると約束しました。
植林をやろう、シベリアに木を植えよう
チョウセンゴヨウマツの植樹、生育実験や針葉樹の植林などを行っています。 針葉樹は12年間で約3万本を植えることができました。地球のたからもの、シベリアタイガ
地球上最大の樹林シベリアタイガはアマゾン川の熱帯雨林、ボルネオ・カリマンタン島の熱帯雨林を凌ぐ最大の針葉樹林帯です。いま、その森が危ない 面積およそ9億4000万ヘクタール、ハバロフスクとその周辺だけに限っても3億5000万ヘクタールに及びます。東京都の人工林、天然林を合わせた森林面積や8万2000ヘクタール。極東の森林は東京の4000倍あります。その森林が火災、無秩序な伐採、開発などにより極めて危険な状況にあります。この寒帯林をまもる努力を進めています。ロシアとの出会いを作っています
ロシアは音楽、文学、バレエ、絵画と優れた芸術の国。ロシアの文化、民族、歴史に触れる交流会を開催しています。 料理など身近な興味深いテーマを設けています。ロシア正教の教会
自然と共に野外活動を通じて国際交流
シベリアの大地を育む森林は多彩な生物種保全の場であると同時に、野外活動の場として優れたフィールドです。 森林は水を育み、豊かな川には多様な生物種、空には様々な鳥類。 大自然の中でロシアの青少年たちと野外活動を通じて交流を行っています。 同時に、野外活動は環境教育にとって最適な場。自然の優しさ、大切さを体で感じます。私たちはこんなことをしています。
- ロシアの市民との交流、ホームパーティー、ホームステイなどの体験
- 森林と環境、野外活動などについての講演会、シンポジウムの開催
- ロシア語教室、ロシア体験セミナーなどの開催
- ハバロフスクでの針葉樹の植林活動、桜の木の実験植林など
- ハバロフスクを中心に川下り、ハイキング、森林体験などのエコ・ツアーの開催
会員になるには
賛助会員にはどなたでもなることができます。賛助会員の種類と年会費
種類 | 年会費 |
個人 | 一人2,000円/一口 |
家族 | 一家族 3,000円/一口 |
賛助会員(法人・団体) | 10,000円/一口 |
ただし、何口でも加入できます。
賛助会員はシベリア寒帯林、北方林の保全、保護活動の資金となります。
年会費は会計年度ごとにお納めください。
(会計年度:毎年4月1日から翌年3月末日まで)
ご入会の方法
入会ご希望の方は、下記の事務局までご連絡下さい。特定非営利活動法人 むさしの・多摩・ハバロフスク協会事務局
〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町1-15-25
電話/Fax: 0422-23-5351
E-mail : mail@mtxa.org